桜の花が舞う頃に



そう、今度会ったら笑顔で

「おめでとうございます」

と、そう言ってあげればいいの。


それだけ

そう、それだけなのに。





「こんにちは、生徒さん」


お昼休みからずっと思考が止まったままの私は

いつの間にかこの桜並木の道を歩いていた。


そして目の前には

「海咲、先生」


にっこり笑ってこちらに向かって歩いてくる。

この前と同じように。


「桜もうすぐ満開になるねー」


先生が嬉しそうに桜の木を見上げる。


「先生、結婚するんですね」


思っていた事がつい口に出てしまった。

やばいと思った時には既に遅くて。


でも早く知りたい気持ちがあった。


早く知って

それが本当なら

私は・・・