桜の花が舞う頃に



夕方に入ろうとするこの時間の桜の花達は

少し寂しそうに風に揺れている。


「早く満開になりますように」


朝と同じような事を桜を見上げながら祈るように呟く。


何かに気付いて視線を変えると



「あ、また」



朝と同じ、スーツを着た男の人が朝と同じ場所に立って
桜を見ていた。



あれは・・


「海咲愁夜」