桜の花が舞う頃に



どうして、


どうして、どうして?


どうしてここに


「愁夜さん」


忘れもしない姿が視界に入った。



「美麗..」


あの頃と変わらない優しい声が私の名前を呼ぶ。


これは幻なんだろうか、

ううん、何でもいい。


あなたがここにいてくれるだけで何もいらない。


あの頃と変わらず、


穏やかな顔で私を見る彼に手を伸ばす。


「連れてって、愁夜さん。」


彼がそっと私の手を握ると包み込むように私を抱きしめた。