桜の花が舞う頃に



遠くで少年達の声が聞こえる。

「はーい!今行きます!!」

ちょっと待ってて下さいね

介護士の富田さんはそう言って
ボールを拾い男の子達の方へと走り出した。


それを笑顔で見送ると、



満開に咲いている桜を見つめる。



「愁夜さん、私今でも待ってるのよ。

あなたが私を迎えに来てくれるのを」


あなたは笑うかしら?

それとも怒る?


「愁夜さん・・会いたいわ」


ポツリとそうつぶやいた時、
一瞬強い風が吹いて目を瞑ってしまう。


再び目を開けると、


「え?」