桜の花が舞う頃に



妹を守るのが兄の役目。



死ぬ前に父さんが良くそう言って俺の頭を撫でた。


そして今、死んでも守るべき時が来たんだと思う。


アイツを、美麗から離すためなら

俺はなんだってやるし、

何でもできる。



昨夜風呂に入っている美麗の隙を狙ってこっそり部屋に入った。


小さい頃から何も飾られていない部屋を
俺はよく

「殺風景な部屋」だと言ってからかっていた。


ぬいぐるみも、可愛い物も何一つ置かれていない部屋。


隠れるようにして入るとすぐさま美麗の制服からヤツのメモ紙を
とり、電話をかけた。



そしてこれから二人で会う。



なぁ親父。

あんたのせいで俺達子供がどれだけ辛い思いをするのか

地獄で見てろよ。


母さんも幸せに出来ない。幸子さんも、美麗も俺もそしてアイツも。

誰ひとり幸せに出来なかった罰だと思ってしっかり見ておくんだ



「待たせてすまない」