桜の花が舞う頃に


俺の言葉を聞いているのかいないのか、

テーブルに置いてある資料だけに視線を落とす。


言われた通り、それを手にとって一枚一枚確認する。


あの事件の時の詳細が詳しく書かれている。


普通の新聞社ならこれまでの事は調べられないだろう。

でもそれが出来るのは親父が警察と密かにつながりがあるから。


だからこうして今でも日本トップの新聞社でい続けられる。


「これは..」

読みながら不思議に思う点が見つかり、つい顔を上げる。


「お前の読み通りだな」

親父に頷きすぐに振り返る。


「真姫、帰るぞ」

「え?帰るってちょっと!!」



親父に背を向けてリビングを出ようとした時

「陸斗、お前本気で継ぐ気はないんだな」

寂しそうな声が耳に届く。

この人はいつだってそうだ。

俺が後を継ぐことばかり考えている

それがマジで鬱陶しいんだよ

「ないな、俺は今のこの職が気に入ってるからな」


顔なんか絶対に見ない。

見たらきっと涙が出そうになるから


「陸斗先生はちゃんとお仕事してますから。だから安心してください、
おじさま」

「真姫」

「真姫ちゃん」