桜の花が舞う頃に


「陸斗、大丈夫。私が付いてるから」

ニコッと笑うと俺がする前にインターホンを押した。


真姫は強くなった。

俺が離れている間、きっとコイツについてた男が成長させてくれたんだなって

そう思うと少しだけムカつく。


「はい?」

声が聞こえてドアが開いた。


「こんにちは」

「こんちは」

二人でお辞儀をすると

「ご主人様が中でお待ちですよ」


品の良さそうな女の人が中へ入れた。




長い廊下高い天井。

こういう所はいつ来ても慣れない。


「ご主人様、いらっしゃいました」

女の人に案内された場所は巨大なリビング。

俺の家の何倍だろう?


「よく来たな」

椅子から立ち上がって俺をまっすぐ見る。


会ってなかったのは数年。でも明らかに違うその顔つきに

「老けたな」


老けたというよりは丸くなったとでも言うんだろうか


あの頃のような威圧感はもうどこにもない。

でもあえて老けたと言ったのはちょっと皮肉ってやりたかったからだ。

俺っていつまで経っても子供だな

「依頼された件だ、読みなさい」