桜の花が舞う頃に



「私はね、人を見殺しにしたの」


「罰を受けるの、あの人から」


「私はあの人の大切な家族を、二人も奪ってしまった」


次から次へと出てくる言葉にどうする事も出来なかった俺は

今一人、学校の門の前に立っている。


初めて会った時から思った。

美麗ちゃんの力になりたいって。


美麗ちゃんを笑顔にしたいって


でもそれが出来るのは俺じゃない。

こんなガキで幼い俺は美麗ちゃんを助ける事も出来ない。


ただ、事を見守るだけの傍観者だ...


だけど、それじゃあ嫌だ。嫌なんだ。


だから今こうして待ってる。


美麗ちゃんを苦しめた人間に少しでも話を聞いて欲しくて...



「君は」


やがて声が聞こえて、振り返る。

その人は少し驚いた顔をしている。


「美麗ちゃんの事で話があるんです」


そう、告げる。


美麗ちゃん、待ってろよ

絶対に楽にしてやるから。

俺が..君を守るから―――