桜の花が舞う頃に


近くの公園にいた真姫は俺の車を見付けるとすぐに乗り込み
シートベルトを付けた。


そして会ってすぐに暗い声で俺にそう告げる。


「そうか」

もしかしてそれで元気なかったのか?


「ねぇ、海咲先生って何考えてるの?」

「何って..」

「美麗だって苦しんでるんだよ?それを知ってるの?」

「どうだろうなーでもアイツが一番の被害者なのは間違いない」

「でも!美麗だって..美麗だってお父さんを亡くしてるんだよ?」

「え?」


初めて聞く真姫からの言葉に驚き、つい視線を動かす。

「ちょっと前見て!」

「あぁ悪い、アイツ、父親死んだのか?」

「うん、しかも女の人と心中したって、それが誰なのか分からないけど」

心中..

そういえば、愁夜の母さんも誰かと心中したって言ってたよな

その誰かっていうのは分かんねぇけど。


「美麗だって、十分苦しくて辛い思いしてきたんだから。
海咲先生にはそれを分かってほしい」

「あぁそうだな、だから今向かってんだよ」

「そういえばどこに行くの?」


あの人に会うのかと思うと

ハンドルを握る手が少しだけ震える。

でもそんな事いってらんねぇ。


「解放するためだ。アイツら二人をな」

そして

出来る事なら...