桜の花が舞う頃に



忘れられなかった。


簡単にキライになんてなれなかった。


もっと私の気持ちが伝わって欲しくて

今度は私から陸斗を抱きしめる。


それに陸斗の長い腕が回される。


好きな人に抱きしめられるのがこんなに気持ちがよくて

あったかい気持ちになれるなんて、知らなかった。


あの頃よりも少しだけ大人になった私なら

今度はきっとうまくいくかもしれない。

でも


「ねぇ、でもいいのかな、うちら一応先生と生徒でしょ?」


胸の鼓動を聞きながらそう質問すると


「あーだってオレ、保健医だし、先生じゃねぇもん」


悪戯っぽい笑顔を見せると今度はさっきよりきつく
私を抱きしめた。