桜の花が舞う頃に



驚く私をよそに先生の話は続く。


「ずっと考えていたんだ。母さんがどうして死んでしまったのかを。
そしてここに初めて来てね、感じたんだ。
もう悩むのは止めて行動に移そうと」


それはつまり・・


「僕はある人物に復讐をしに来たんだ」


やっぱり。

「陸斗には言ってない。そんな事言ったら
絶対に彼を怒らせる事は間違いないからね」

「そう、ですね」


引っかかっていた事が全て繋がっていく。



「先生はとても辛い経験をされたんですね」

「君は止めないんだね」

「え?」

いきなりの言葉に何も返せなくなる。

「絶対に止められるかと思った」


だって、そんな事、言えないよ。

私が二人の命を奪ってしまったようなものなんだから。


フッと切なげに笑う先生の顔をまっすぐ見るめる。

でもその姿は次第に歪んで見えなくなり、


「鷹野・・さん?」


涙が溢れて地面に落ちていく。