彼女は、僕の恋人だった。 高校2年の夏休み、学校の夏期講習で出会った彼女は、いつも凛としていた。 隣に座る彼女が操るシャープペンシルのかすれた音は、いつも僕の眠気を掻き立て、しかしながら、彼女への興味も浮かばせた。 息を飲むほど 彼女が勉強する姿は美しく。 冴えない僕の心を、鷲掴みした。