「美空!!」
扉を見ると…………
祐希が血相を変えて立っていた………
嘘……
私を助けに来てくれたの?
「何でお前がここにいんの?」
孝ちゃんが冷静に聞いた。
祐希は私を顔見している。
「お前……
美空に何した……」
「はっ?
お前には関係な……」
「何したって聞いてんだよ!!!」
今までにない祐希がいた……。
まるで我を忘れた人間のように……
その時祐希が私にセーターを羽織らしてくれた。
きっと私の格好に気を配ってくれたんだろう……
だけど祐希の顔は変わらず怒りに満ちた顔だった。
「別に。
好きな女抱くのに何か悪いことでもある?」
孝ちゃんが答えた瞬間祐希の眉がピクッと動いた気がした。
いや。
間違いなく動いた。
もしかして本気でキレた?!
「お前っ……!!」
祐希が孝ちゃんの胸ぐらを掴んだ。
このままじゃ確実に祐希手を出す……!!

