薄暗い病室でボーッとしているとおばさんが入ってきた。



「祐希くん……
最期まであの子を見届けてくれてありがとう。

ホントに……ありがとう……。」




そう言っておばさんは俺を優しく包み込んでくれた……。



まるで我が子のように………




しばらくして、
おばさんは急に思い出したように俺に言った。



「そういや、
今朝美空が出ていく前に私に話していったのよ。

もし、私が死んだときは祐希に私の机の引出しの中を見てって言っといてって。

今から私たちも帰るからもしよかったら祐希くんも一緒に行く?」




俺は迷わず頷いた。



車の中、俺は今までの思い出を思い返していた…。




俺と美空が離れていた時も俺は一度だって忘れたことは無かった。



美空…
お前は俺と離れていた1年近くの間、どんな思いで過ごしてた?




美空の唇の柔らかさ



美空の体の温かさ



美空の柔らかいふわふわした髪の毛




全て覚えてる。


まだ実感はわかねぇけど俺、もう少しガンバってみようかな………




なぁ美空…?

お前なら応援してくれるよな?



空の上からでもいいから。



俺を応援してくれよな?