雛といつ電話を切ったの

だろうか?



気がついたらパパが帰宅

していた。


「あ~

明日で仕事終わりだ!」



【ビクッ…アシタ…

忘れてた……ょ…】



「ん?

なんか体調悪そうだな?」


パパが近寄ってきた。



【ビクン…】



《そんなこと…ナイ…》



【お願い……あっちに

行って…ズキズキ】



[ママぁ~?おねつ?]


チビ太の小さな手が

あたしの額に触れた。



【キュン!!ぁぁ…チビ太…

あたたかい…ょ…

ありがとう…グスッ】



[マァマ~~

おなかいたいの?]


《ううん…グスッ…

だいじょうぶょ…》


[マァマ……]


“ギュッ”


チビ太の小さな小さな胸

に抱かれた。


《チビ太ぁ……ヒック…

ごめんね…ママだめだね

…ゴメンネ…ゴメンネ…》



あたし生きてるね……。



隣で寝ているチビ太の寝

息が聞こえてきた。




再び地獄に突き落とされ

ていくようだ――――