「ハルカ。私、行って来るよ」 私はもう一度、墓前に手を合わせて、ゆっくりと立ち上がった。 まだ、自分の未来図が、はっきりと見えるワケじゃない。 まだ、ほんの夢の途中だけど、 それでも。 今なら私は、伊藤君に思いを伝えられるような気がする。 だから。 そこで見ていてね。 ハルカ――。