「ハルカ、久しぶりだね。 また、遊びにきたよ」 三池ハルカ、享年二十五歳。 墓石に刻まれた、もう年を重ねることがない大切な友の名を、そっと指先でなぞっていく。 墓石の周りには今も尚、色とりどりの花が手向けられ、生前のハルカの人柄を忍ばせている。 その中程にポツリと供えられているのは、赤いリンゴ飴。 大振りのリンゴ飴は、夕日の柔らかい光を受けて、深い赤に染まっていた。 「浩二が来たんだね……」