―――――昔、






料理はあまり得意じゃなかった。





だけど昔から歩夢はオムライスが好きでよく練習したんだ。






今は―…料理もある程度出来るようになったけれど。







「…出来たよ。」






テーブルの上に出来立ての

オムライスを置くと歩夢が

ソファーから立ち上がって来る。





「……うわぁ、おいしそう!!

 手、洗ってくるー」






嬉しそうに微笑みながら

そう言って水道に行った。







手を洗い終えて帰って来ると椅子に座った。






その姿をぼーっと見つめていると




「――はる君?…食べよ?」



と歩夢が少しだけ首を傾ける。





「………え、あ…あぁ。」




といそいで返事をして椅子に座る。





「いただきます。」




二人でそう言ってから食べはじめた。