【完】ポケット-幼なじみ-





教室戻ると誰もいなかった。




帰ったのかもしれないと


ロッカーを見るとやはり空っぽだった。








いつのまにか

終わっていたみたい…。






サボっちゃったんだ――。




「じゃ、俺らも帰るか。」







そう言ってはる君は自分のバッグと私のバッグを持った。






「………いつも持ってくれるね」








ボソッと小さく聞こえるか聞こえないか位の大きさで呟く。






「…………何か言った?」






「うんん、なんでもない。」




そうごまかしてはる君の隣に並ぶ。




「―そう?なら良いけど。眠い…」


と大きな欠伸をした。





きっと遅くまで勉強してたんだろうな、なんて思いながら歩く。











ねぇ―はる君―…


わがままだけど

はる君の隣にずっといたいよ…