* * * * *
「……む……、あゆむ?」
ゆっくりと目を開けると1番最初にはる君がうつる。
なんで…そんなに心配そうなの?
なんだか頭が重たい。
「ん…」
はる君に手をかりながら身体を起こす。
「…家の近くで、倒れてた。
やっぱ一緒に帰っとけば
よかった、…ごめん、な?」
はる君は謝るとため息をつきながらベッドに顔を埋めた。
そっか、やっぱりたくさん雨にあたったから、かな…
それにしても最近はすぐに体調が悪くなる。
ストレスたまってるのかな…
「ね、はる君…」
ベッドに顔をうずめながらため息ばかりをするはる君に声をかけると、ぱっとすぐに顔をあげた。
「…なに?」
「…私…負けちゃった…」
悔しさに身体を震わせながら言えば、はる君は静かに頷いた。
「せっかく
応援してくれたのに私……」
申し訳無さに目に涙がたまる。
するとはる君は私の頬に手をあて、零れた涙を指で拭いた。
「頑張ったんでしょ?
それだけでいいよ。…ね?」
説得されるように言われて、私は思わず何も言えなくなってしまった。


