【完】ポケット-幼なじみ-


「………歩夢。」








……間違えるはず、ない。








「俺のせいで……ごめん」









そう言って私の髪の毛に触れるのは、はる君だった。








振り向いて涙を拭き、私は思わず抱き着いた。








「あゆ…む?」






はる君は、びっくりしてた。










「…ずーっと待ってたんだぁ」








ぎゅっ、て更に力をいれる。








いまは、……離れたくない。











「……ね、抱きしめて?」








もしかしたら夢かもしれない、と不安に思って私ははる君を求めた。