こくん、と更に赤くなりながら頷く歩夢をしっかり見てからゆっくり近付く。
「熱、全部…俺にうつして」
「………ん…っ」
今までずっと我慢してて出来なかったから、長い間俺はキスをした。
何度も何度も角度を変えて、
出来るだけ歩夢を離したくなかった、から。
「…は……っ」
涙目になりながら俺のキスを受け止める歩夢は、苦しそうだった。
一瞬、
離れて歩夢が呼吸したのを確認すると、俺はもっと深いキスをした。
「………ん…ぁ……っ」
そんな甘い声出されると、
…ダメだ、理性が本能を上回る。
ほんとに切れてしまいそうなところで、がらりと大きな音がした。


