【完】ポケット-幼なじみ-




俺は、頬にキスを落とす。






「……っ」










歩夢はぎゅっと目をつぶっていた。










一回、動きを止めて身体を起こして口を開く。








「……拒まないの?」









多分このままだったら、止まれなくなるから。









「止まれなくなるから
 逃げといたほうがいーよ?」








俺がそういったのにも関わらず歩夢は









「私…もはる君…不足……だよ」








そういって俺の手に指を絡めた。








俺はもう一度歩夢を押し倒した。










「……キス、していい?」








手を繋いでない方の手で歩夢の唇に触りながら言った。