【完】ポケット-幼なじみ-





……………やばっ、







そんな気がして歩夢から離れようとする。










「…離れたくない。…もっと。」







そういって歩夢は俺を離さない。







「………やだよ」







いつもの……歩夢じゃない。








歩夢はこんなこと言わない。









「歩夢…離してくれないと」








俺がやばい。









俺だって一応男の子なわけで、







この状況はほんとにまずい。








「…だってやっと
 はる君と話せたんだもん。

 もう…やだ…
 ……ずっとここにいて?」








どういう意味で歩夢は言ってるのか。






歩夢は腕の力を少し強める。










…好きな女の子にこういうこと言われたら我慢できない。










………………もう無理、だ。