椅子に座り、歩夢を見ると何故か濡れていて。 ……思わず歩夢に手をのばす。 髪の毛は濡れているし、シャツの上に着てるカーディガンまでびしょ濡れだった。 近くに干してあったブレザーは色が変わっている。 さっき先輩とすれ違ったときのことを思い出す。 そういえば戸塚先輩も濡れてた。 もう一度歩夢に目をうつす。 からだが小刻みに震えている。 俺は着ていたブレザーとカーディガンを脱いだ。 歩夢にそっと被せると歩夢はゆっくりと目を開けた。