【完】ポケット-幼なじみ-






涙を堪えきれなそうで








呼吸が出来なくなるくらい









胸が痛くて、











走ってその場からはなれる。












今は撮影してるからはる君は私に気付いてない……よね?








走るのを止め、ゆっくりと歩くと涙腺が緩んで、ぽろぽろと私の涙が下に落ちる。







……やっぱり我慢なんて出来なかった。








――――――どうして、










好きっていう気持ちに











気づいてから








傷つくことばっかりなのかな。












こうなることを知っていたら私は“幼なじみ”以上の関係になりたいだなんて、思わなかった。










……………ただ、苦しいだけ。









恋なんてちっとも楽しくなんてない。