「………ばーか」 暫く私がはる君と目を合わせないでいるとピンっ、とおでこに小さな衝撃が走った。 「……冗談。だから、」 いたずらが成功したような笑みでいつものようにそういったはる君に、安心する。 それが、はる君の優しさだとも気が付かずに。 「…じゃ、ご飯食べよっと。」 私の上からいなくなって、はる君は立ち上がる。 お粥を入れてきたタッパーと使い捨てのスプーンを紙袋から取り出し、食べ始めた。 ……きっと…もう、冷めきってしまったはずなのに。 優しさってなんだろう――…