【完】ポケット-幼なじみ-





「あ、起こしちゃった…。
 ごめんなさい、…はる君?」











はる君の顔を覗こうとするとはる君が私の腕を引っ張った。











「…わ…っ…」







持ってたペットボトルと






冷えピタを床に落として








はる君のベッドに飛び込んだ。











はる君は横になりながら私を抱きしめて、逃げないようにか足で固定した。








風邪ひいてるはる君の身体は熱くて。





この体勢も恥ずかしくて





きっと、今顔真っ赤だ私。








「なななな…なに?」






動揺を隠しきれず、噛みまくり。








どうやら私は女優には、なれなそう。








「…あゆむ…冷たい。」








耳元で囁くように話される。







それ反則………






ちょっと低くて掠れた声は色っぽく、





ドキドキと鼓動が早まる。









「…なんで…あゆむがいるの?」





「和田さんに看病任されて。って…………はる君?」







はる君がはあー、っといきなりため息をついてから口を開く。








「今、ちょうど歩夢に会いたいって思ってた。

だから夢かと思った………」