「失礼します。」
靴を脱いでベッドで寝ていると言うはる君のもとへ急ぐ。
「……は…っ…………」
乱れた呼吸をしながら眠るはる君がいた。
「……こんな状態なんですが、
僕、このあとにも仕事の
予定がありまして。
一日陽斗の
看病をお願いしたいんです」
マネージャーさんが申し訳なさそうに私に言う。
顔も真っ赤でとても苦しそうにするはる君。
はる君、一人じゃ何も出来ないよ……
「……わかりました。」
真っ直ぐマネージャーさんの顔を見て私が言うとお願いします、と頭を下げられた。
「では僕はもう
失礼させていただきます。
何かあればこちらへ。」
ポケットから名刺と明日の撮影場所の地図らしき紙を取り出して私に差し出す。
受け取って私もポケットにしまった。
「あ、あとこの部屋は
好きに使って良いですから。
明日の午後、陽斗を迎えに
来ますので、それでは。」
ガチャっと音をたててドアが閉まり、マネージャーさんは行った。


