いつも通り先に 来ていたおじさんが私を見て 「歩夢ちゃんか。」 と笑顔で言う。 「――――失礼します。」 そういって私の後から入ってきたおばさんを見ておじさんは目を大きく見開く。 「と………千花。」 「今まで…連絡くれてたのに ごめんなさい………。」 おばさんが震えた声で言う。 「千夏は…ずっと 千花を…求めていたよ。」 「嘘……私、あんなに最低な ことばっかりだったのに!」 おばさんが手で顔を覆う。 「お…かあ…さん」 しん、となった部屋に はっきりと千夏の声が聞こえた。