ジェットコースターを
乗り終わったあとも歩夢が
乗りたい物を次々と乗っていった。
「…休まなくて平気?」
隣にいたはずの歩夢が横にいなくて声がした下に目をやるとしゃがみ込んでいた。
「………歩夢?」
様子を見ようとすると
「…っ大丈夫。次行こ」
と顔を赤くしながら笑顔で言って立ち上がった。
だけど、立ち上がった歩夢がふらっと倒れそうになって俺の胸に飛び込んで来た。
「……ごめ…ん」
直ぐに離れようとした。
だけど………離さなかった。
そのまま、歩夢のおでこに手をあてる。
「…やっぱ熱ある。…いつから?」
「朝…から」
震えた声で歩夢がそう言う。
「ばか…、なんで言わなかったんだよ」
「だって……」
泣きそうな声でいう歩夢に
「……………帰ろ」
と一言、言って腕をゆるめ腰を落とした。
「え?」
「………どうせ
歩けないんでしょ?早く。」
それだけ言うと歩夢はすんなりと俺の首に手を回して背中にのった。
「……ごめん、…重い…かも…」
「……平気。てか、軽すぎ」
立ち上がってゆっくり歩いた。


