「い、イタイいよ、パパ…」

「サクラ!」

「…どんな、って…、セが高くて、クロいコートきてて…。アオいような、ハイイロのようなレンズのメガネかけてて…そういえば、サイショ見たとき、アカいタバコくわえてた」


「紅い煙草ー!?」


その言葉で、橘の表情が強張った。

「シオンー、シオンが来たのか!?」
 
橘は背に冷たいものが流れるのを感じた。


「どうしたの?パパ。おきゃくさまがどうかしたの?」

「サクラっ、奴は客なんかじゃない!あいつは賞金稼ぎだ!!」