だって。 きっと、これは……。 最初で最後。 橘くんが私にくれた大事なものだから。 今日、橘くんとデートしたっていう思い出のものになるから。 ……由菜。ごめんね。 これだけは、このぬいぐるみだけは私にちょうだい。 そう言って、何度も何度も心の中で由菜に謝った。 ごめんねって。