でも。 もっと、嫌なのは……橘くんの笑顔や、手を繋がれただけで、ドキドキしている自分。 ドキドキする度に由菜を裏切ってるような嫌な気分になる。 橘くんは由菜の好きな人。 そして、橘くんも由菜を……。 ズキッと痛む胸。 ドキドキしちゃ駄目だって、いけないって分かってるのに……。 それでも、ドキドキしてしまうのは……私が橘くんを“好き”だから───‥‥。