ガゥン!! 目の前の雪が、紅く染まる。 「ーえ?」 目の前に、見慣れた背中。 グレイのコートの肩の辺りが紅く、裂けている。 ガウンガゥンッ! 斗哉は銃を構え、狙っていた男に向け発砲した。 命中し、男は崩れ落ちる。 「だっ、ダメ!斗哉っ」 私は斗哉の背にしがみついた。 「逃げよう?一緒に、逃げよう!?斗哉!」 震える手で、必死にしがみつく。