* 人の波の中に、見慣れた背中。 見つけて、走る。 彼の元へ と、そのときー、 視界の端に、鈍く光るものー 銃口が、斗哉を狙っていた。 「やっ…」 悲鳴にも似た声が零れる。 私は、駆け出していた。 銃口を向けられた、斗哉の前にー… 例え、 裏切り者として、追われていても、 斗哉の一部しか知らなかったとしても、 それでも あなたを失いたくない、 ただ、それだけ