ずるい そんな風にされたら、 そんな風に言われたら、 うなずく事しか出来ない。 「あー、君達、オレもいる事を忘れるな?」 慎が腕組みをして、にやりと笑う。 「そろそろ開店だ。斗哉、シュイのファンに睨まれたくなかったら、黙って、離れた所で大人しくしてろよ」 「了解、そうする」 私の手から離れる、斗哉。 『この街は、噂も、人も、次々と流れ移り行くもの』 でも、斗哉、 あなたは違うわよね? この手をすり抜けていかないで…