晴人さんとデート後、
しばらくして
亡くなった彼のお参りがあった。
久しぶりに会った
お姉ちゃんや両親は
元気そうだった。
私も
仕事を始めたことなど報告した。
『はなえちゃん、
今日はありがとね…。
それから…
大地の事でいろいろ迷惑かけてごめんね…。』
突然、大ちゃんのお母さんが言った。
「あっ…。
いえ…
迷惑だなんてとんでもないです。
最後まで…
大ちゃんの側にいさせてもらえて
本当に感謝しています…。
ありがとうございます…。」
『あのね…。
少し前に大地の部屋を片付けていたの…。
そしたらはなえちゃん宛に手紙が出てきたのよ。
入院前に書いたみたいなんだけど…。
受けとってもらえるかな…??』
そう涙ぐむお母さんが
手紙を私に渡してくれた。
「えっ…、はい…。」
言葉にならなかった…。
嬉しいはずなのになぜか、読みたくもない気もした。

