………なに…今の… 私はそれ以上2人を見ていられなかった。 気づいたら… 走って… 走って… 団地の近くの公園にきた。 サビたブランコに座る。 さっきの翔也と城川さんの光景が、 新鮮に、 ハッキリと フラッシュバックする。 イヤだよ。 なんでなの? 頭で考える。 考える事は必ず疑問形。 『どうして?』 とか、 『嘘でしょ?』 とか。 きっと翔也には何かワケがあったんだよね。 翔也を悪者にできない。 でも―― あれは何だったの? 不思議と…… 涙は出なかった。