雲に届け 想い

「はい。どうぞ。」

誠が手渡されたものは板ガムだった。

「ガム?」

「そ。 ガムはガムだけど、普通のガムじゃないわよ」

誠は「食べるのか?」といったジェスチャーを沙織にすると、
沙織は頷いて答えた。

「それはO2ガムって言うのよ。
どうしても地上と雲の上じゃ酸素の量が違うからね。それ噛まないと死んじゃうわよ」

誠は包み紙を開け、ガムを口の中に放り込んだ。

噛むたびに口の中に酸素が増えていくのがわかる。

「じゃあ準備OKね!楽しい雲の上へレッツゴー!」

誠は覚悟を決め、沙織についていくことにした。