僕は君の罪になりたい

ご飯も食べて薬も飲んでホッとしたからか


グンと熱が上がってきた。





「はぁ……辛〜…い」


「息荒げてるみーちゃん…エロいね」




う〜…


反論する気力もない。





「…移るわよ。帰ったら?」


「俺バカじゃないから夏風邪引かないもん。だから大丈夫」




それは遠回しに私をバカ扱いしてるの?





「熱出た時って、妙に寂しくなるだろ?だからみーちゃんの熱が下がるまでここにいるよ」



さわっと髪を撫でてくれる成宮くんは、凄く優しい目をしていた。



その表情に、何かが込み上げてくるのを感じた。





「…手、繋いでくれる?」


「もちろん」




毛布から出した手を、成宮くんがギュッと握ってくれた。




「甘えたさんなみーちゃん、可愛いね。いつもはツンデレな感じなのに」




ツンデレ…って何?



知らないなんて言ったらオバチャンだと思われちゃうかな…。





「まぁ俺はみーちゃんなら何でも可愛いと思っちゃうんだけど」




私なんかより、うんと可愛い女の子達と一緒にいるのに


なんで私を可愛いと想ってくれるんだろう…。




本当に私を好きでいてくれてるからなのかな?




あっ、それとも

可愛い子を見すぎて、目がおかしくなってるのかしら。





って、またそうやって色々考えるから熱上がってきちゃったよ…。