僕は君の罪になりたい

「言っとくけど、俺は元ヤンでもないし族に入ってた事もないからね」




別に何も聞いてないけど。





「暇だったから単車に乗ってる奴を片っ端から殴ってたら、たまたま統一しちゃったってだけ」




たまたまで暴走族を統一出来る?



どんだけ強いのよ、アナタ。





「それより熱あるんだろ?」


「…うん、40℃」


「うわっ、マジかよ。よくそれで歩いて帰ろうと思ったな」




成宮くんは私の腕を肩に掛けて背中に背負うと

よいしょ、と立ち上がった。





「HRに違う先公が来たから、みーちゃんに何かあったのかって心配しちゃったよ」


「…だからって授業サボらなくても…」


「好きな子の心配くらいしたっていいだろ」




ほら、また。


そんな事言うから胸がキュッとしちゃったよ。




成宮くんはそうやってまた、私を悩ませるんだね。




酷いよ。