「しょうがないな」




剥けた皮をいじっていると、ヒョイと成宮くんにお姫様だっこをされた。





「ちょっ…誰かに見られたらどうするの!?」


「暗いから大丈夫だよ」




何食わぬ顔で歩き続ける成宮くん。



マイペースだな、本当。





「見た目より重いね、みーちゃん。貧乳のクセに」


「貧乳は関係ないでしょ!?重いなら降ろして!!」


「ココに肉がついてんだな」




ムニムニとお尻を触る成宮くん。





「やめろ変態!!」



成宮くんの腕の中で暴れていると

あっという間に家に到着した。





「はい、着いたよ」


「ありがとう」




成宮くんは部屋の前で私を降ろしてくれた。





「ちゃんと戸締まりするんだよ?インターホン鳴っても誰かを確認してたからドア開けるんだよ」


「分かってるわよ」




なんで生徒に子供扱いされなきゃなんないのよ。





「じゃ、また学校でね」




成宮くんは軽く手を振ると、アパートの階段を降りて行った。