「ネックレス?」



穴が開けられたピックに、鎖を通したネックレス。



ピックは空柄でコーティングされている。





「可愛い…」


「特注品に穴開けて作ったんだ。俺のお気に入りだけど、みーちゃんにあげる。正真正銘、世界でひとつだよ」


「貰っちゃっていいの?」


「うん。付けてあげるから後ろ向いて」




言われた通り背を向けると、成宮くんはネックレスを付けてくれた。



その紳士的な仕草が様になっていて、少しだけドキッとした。





「…みーちゃん」


「うん?」


「俺、真面目にみーちゃんのことが好きだよ」




また何を突然に…。




そう思って呆れた息を吐くと

後ろから抱きしめられた。






「ちょっ…ちょっと!!やめてよ」


「みーちゃんは俺が好きじゃないの?それとも、教師と生徒という概念にとらわれているの?」




概念っていうか…


そりゃ、こんなイケメンに好きだと言ってもらえて悪い気はしないけど

やっぱり聞こえが悪いじゃない。




教師と生徒が付き合ってるなんて。





「そういうの関係なくね?好きなものは好き、それでいいじゃん」


「良くないわ。そんな感情より大切なものもあるでしょ?」


「ないよ。俺にはみーちゃんより大切なものなんてない」




うっ…ヤバい。


今のセリフはキュンと来たぞ。




でも、駄目だよ…。