目の前の成宮くんの顔を見て


長机に押し倒されたのだと気付いた。




「…何してんのよ」


「ガキだと侮ってると、ぜってぇ後悔するからな」




無という表情の成宮くんに見入られて、背筋がゾクッと震えた。





「は…離しなさい!バカっ!!」


「嫌だ。離さない」




両手を成宮くんの片手で頭上に縛り上げられ


振りほどく事が出来ない。





「や…やめて…」

「何を?」




フゥッと耳元に甘い息を吐かれ、力が抜ける。



成宮くんはそれをいい事に私の服のボタンを器用に片手で外し始めた。




…イヤっ…!!


恐い…

恐いっ…!!




「――っうぅぅ〜…」




恥ずかしさと恐怖から涙が溢れ、零れた。





「泣くのは反則だよ」




成宮くんは締め上げていた手を離し、組み敷いていた体を起こすと


優しく抱きしめてくれた。





さっきと違って力任せじゃなく、ふんわりと柔らかに。