「うっわ! リア充してる癖になにその不機嫌な顔」


「不機嫌な顔って菜美が悪いんでしょうが」


私は溜め息混じりで言うと菜美は『あれ? 痛かった? ごめんよ』と軽く謝ってきた。


うん。これは悪いと思ってないな。
まあ、いいけど…



「で、私に何かようだった?」


菜美のことだから十中八九、私を心配して来てくれたのだろうけどさっきのやられたことのちょっとした嫌がらせだ。



「今日、お昼一緒に食べてもいい?」


菜美の言葉にそう言えば斉藤君と付き合い出してから菜美とは一緒にお昼を食べてなかったことを思い出す。


なんて友達がいがない奴だ。



「もちろん! いいよ。
斉藤君にも今日は一緒に食べられないって言っとくね」



「えっ? 恋人同士なのに悪くない?」


「私が菜美と話したいからいいの!!」


菜美に向かってニッコリと笑い、その後に携帯を取り出した。
そして携帯を開くと斉藤君へメールを送った。


すると斉藤君からはすぐに『僕のことは気にしないで下さい』というメールがきた。


本当に斉藤君はいい人だ。