「・・・!?」
…女!?
…男子校に女!?
って絶対に思ってる。
40人くらいの男子共の視線がいっぺんに突き刺さる。
「高野輝(タカノテル)ですっ☆」
「・・・」
「よろしくっ。」
最初が肝心!!笑顔笑顔っ♪
一生懸命笑顔を振りまくあたし。
高野輝。
あたしは自分の自己紹介に引きつつも先生に助けを求める。
(先生!!あたしこういうん苦手なんっすよーーっ!!)
「ぇー。質問ある奴挙手。」
「「はぁーーーーーーーいっっっ」」
・・・。
一気に盛り上がる教室。
何だよコレ。
「輝ちゃんどこから来たのーっ!?」
「誕生日いつ!?」
「何で男子校!?」
「俺カッコイイと思う!?」
「「…ってかそのケガ何!?」」
「…ですよねー。」
アハハハハ・・・。
「生まれも育ちも東京。青林高校から転入。3月の14日産まれ。」
「え…。」
どこからか声がして…。
あたりを見回すあたし。
…誰もいない。
「お嬢様は今年度全国ジュニアサッカーリーグにて優勝なさった『NO.1キッカーズ』のキャプテンであり…」
…『お嬢様』!?
黒崎のヤロォか…っ!!
「MVPを獲得なさった日本1ジュニアサッカー選手。」
「普通にスゲー」
「そしてその大会で勝利を導いた1点をお嬢様は命がけで奪取!!」
「おぉー。」
「相手チームのファールを喰らいこのような事に…」
「あらまー。」
「どんなファールだよ。」
「そしてっ。退学させられてしまったのです…。」
「退学ぅ!?」
「はい。…そして以前からお声を掛けていただいていた高校。」
「・・・。」
「そう。青東神奇男子高校に転入なされたのですっ!!」
「へぇー。」
「黒崎死ねーーーっ!!」