「君が《城田》さんだよね??」

「えっ…あ、はい」

「今日の放課後話したい事あるから屋上来てくれない?」

「はい…」

「んじゃ、お邪魔しました」


ガラガラっ……


うわっ、流れで「はい」って答えちゃった…

どうしよ…あたしなんか悪い事でもしたかな??

怖いな…

行かないでおこうかな…


「美咲~!なななな何っ?どんな関係ぃ~?!?」

「かっ…関係なんかないって!ってか初めて見たしぃ!!」

「え~ホンマぁ?あの《高橋》って人、噂では超モテてるらしいで」

「そうそう!あたしたちの学年でも狙ってる人多いらしいしね」

「えっ…そうなの…?」

「美咲、ほんとになんにも知らないんだね」

「…ぅん」


当たり前じゃん!今日初めて会ったし、初めて喋ったんだよ?


「ほんでどうすんの?放課後!行くん?」

「そりゃ誰だって行くに決まってるでしょ!あの《高橋君》に呼ばれてんだよ?!だよねぇ美咲?」

「でも…1人で知らない人んとこ行くの怖いしな…」

「何言ってんの?チャンスなんだよ!」

「大丈夫!!校門の前で待っててあげるから!行ってきなさい!」

「うん…分かった」


また返事しちゃった…

このクセも直さなきゃ。


そしてあたしは放課後《高橋》と言う人のもとへ向かった。