所変わってここは郊外に有るとある有名進学校。 廼斗は2年生。いつも通りに着席し、大好きな考古学の本を読んでいる。 「おはよう日暮君。ねぇ、日暮君ってば」 眩しい笑顔で廼斗に話し掛けているのは朝日光。(アサヒヒカリ) チアリーディング部の同じく2年生。 今朝説子が引き合いに出していた日暮家のお隣さん、朝日兄妹のかたわれである。 「なんだよ。邪魔をしないで欲しいんだけどな、朝日さん」 廼斗は仏頂面をして、本から目を逸らすことなく返答する。