☆彡Night and day『廼斗』☆彡〜悩んでナイト〜

「単鞭!(タンベン)」


 小粒は振り上げた足でとどめを刺すべく狙いを定めた。


「へへへっ、へっ!」


 しかし、息を整えた見猿が聞か猿の肩を踏み台にして飛び上がり、小粒の脇腹へ蹴り込んだ。


「うくっ、くそう!」


 がら空きの急所に飛び蹴りを叩き込まれた小粒は、息を整えようと2歩、大きく退いた。


「うきゃ!」「はぐっ!」


 しかしそこには言わ猿が控えていて、小粒の延髄を痛烈に打ち付ける。


「あううっ」


「凄い凄い! 古賀先生、さすがです」


「小粒う!」


 騒ぎを聞き付けた大俵太(オオタワラフトシ)がドタドタと近付いてきた。


しかし一向に現場へ辿り着かない。


「待ってろ小粒う、今すぐ行くからあ」


 大きな足音ばかりで中々姿を見せない太。